【少な過ぎ!?】自衛隊が熱海に30人しか災害派遣しない理由

自衛隊

今日なんですが「なぜ自衛隊は熱海に30人しか災害派遣しないのか」というテーマでお話します

非常に悲しいのですが、7月3日に熱海で土石流が発生し、多くの被害、行方不明者が出ているというニュースを見ました。

自衛隊も災害派遣に出動したのですが、各メディアからは「自衛隊員30人を災害派遣」という一報が出されました。

これに対してSNSの一部のユーザーから

「この規模の災害にたった30人なんてふざけてんのか!」

「東京オリンピックに何千人も派遣するなら熱海にもっと派遣しろ!」

なんて投稿が見られました。

今回はなぜ熱海の災害派遣に自衛隊が30人しか派遣されなかったのか解説していきます。

自衛隊災害派遣は本当に30人だったのか?

結論から言うと、自衛隊は7/5の時点で被災現場に約360名、救助犬5頭、重機5両を派遣しており、総勢約840名の体制で活動していています。

熱海の災害派遣30名に対するクレームツイートを見て、先日私はこんなツイートをしました。

で、もうお気づきの方もいるかと思うのですが、メディアが最初に報道した「30人」というのはこのツイートにある初動対処小隊のことなんですよね。

陸上自衛隊では災害に備えて先遣部隊を送れる準備を常にしています。

で、この初動対処部隊がどういう動きかたをするのかということについて少し説明していきます。

自衛隊の初動対処部隊の動き方

自衛隊が災害派遣される場合は、基本的に各自治体などから災害派遣要請があり、防衛大臣または指定された者を通して派遣命令が下達され出動することになっています。

ただし、派遣命令がでたからといってすぐに全部隊を投入するわけではなく、通常まずは初動対処部隊から派遣されます。

初動対処部隊は「FAST-Force」とも呼ばれていています。

FAST-Forceとは?

FAST-ForceのFASTは英単語の頭文字を組み合わせた造語で、以下の単語から文字をとっています。

F=Fast
A=Action
S,T=SupporT

また、日本語に要約すると以下のようになっています。

発災時の初動において
迅速に被害情報収集、人命救助及び
自治体等への支援を
実施する部隊

初動対処部隊については災害発生の情報が入ったら「災害派遣命令がくるかも」の段階で招集がかかります。

正直、いつでも出動できる準備はしているので駐屯地に集合して車両へ個人の荷物を積載して待機です。

で、いよいよ派遣命令が来たら初動対処小隊は30分以内、初動対処中隊は1時間以内に出動する形になります。

ただしこれも災害の規模によって小隊のみ派遣だったたり、中隊派遣と同時に別部隊も派遣なんてこともあります。

また、災害によっては上からの命令を待たず緊急出動する場合もあります。

続いてなんですが、初動対処部隊がどういったことをするかについて説明していきます。

初動対処部隊の任務

初動対処部隊の任務はこちらもツイートに記載しているのですが、被災者の救助、情報収集、二次災害の防止、後続部隊の経路確保などです。

で、もちろん人命救助がとても大切なのですが、それ以上に情報収集、二次災害の防止、後続部隊の経路確保は初動対処部隊にとって非常に重要な役割だと私は思っています。

ではこの3つがなぜ重要か説明していきますね。

情報収集

まず情報収集なのですが、正しい情報を把握しなければどれくらいの人数を投入すればいいのか、どういう資材・器材が必要なのかがわからないんですね。

適切な人・物を派遣するために先遣部隊の情報収集がとても重要になるのは分かると思います。

鉄筋コンクリートばかりの建物の場所にチェーンソーばっかり持ってこさせてもどうしようもないですしね。
間違った情報は人命救助を遅らせる原因にもなってしまいます。

二次災害の防止

続いて二次災害の防止というところなのですが、これは近隣住民の避難誘導とかです。
人間単体では自然の力には勝つことができないので、犠牲者を増やさないというところに尽力します。

空族部隊の経路確保

続いて後続部隊の経路確保なのですが、災害現場は非常に混乱しています
ときには渋滞がひどかったり、瓦礫のために後続部隊が侵入してこれないなんてことがあるので、それらの障害を排除し、後続部隊がすみやかに活動できる環境を整えます。

どうでしょう。初動対処部隊の重要性がなんとなくわかったでしょうか?

災害派遣についてなぜSNSでクレームがあったのか

では、SNS上でなぜクレームツイートがあがったのか考察してみましょう。

おそらくなんですが、やはり「自衛隊が30人派遣」とだけが大きく掲載されていたのが原因かと思います。

このとき自衛隊が30人を派遣したのは間違いないです。

ただ、「これは先遣部隊です。後続で派遣のための情報収集をしています」など次のアクションについて公開することができれば、一部の方の不安を煽ることにはならなかったのかなと個人的には思います。

まぁ、なかなか難しいとは思うんですがね。
とにかく一刻も早い犠牲者の発見と復興をお祈りいたします。

それでは本日はこれにて状況終了です。
YouTubeもやってます。